2010.3.7
先日、2月封切の話題映画「インビクタス」を観てきました・・・
クリント・イーストウッド監督作品、「インビクタス」。アパルトヘイト政策をとっていた南アフリカに初めて誕生した黒人大統領。アパルトヘイトから融和政策に移行する過程での実話を映画化したものです。
(実話とはいえ、殆ど知られていなかったということも驚きです)
27年間、投獄生活を強いられたネルソン・マンデラ氏、選挙を通じて、南アフリカ初の黒人の大統領に選ばれましたが、白人と黒人の対立意識は続いたまま。このままでは内戦等へ発展し、以前にもまして国家として疲弊していくことを恐れていました。
どうしたら、白人と黒人の対立意識をなくし、一つの国家として発展させていくのか・・・
「一つの国家」というビジョンを、どうしたら実現していけるのか・・・
そのために選ばれたのが、南アフリカで開催されるラグビーの第3回ワールドカップでした。
前評判の高くなかった南アフリカのラグビー代表チーム「スプリングボクス」のキャプテン・ピナールとそのビジョンを共有することにより、自国を優勝に導くことになります。
映画のストーリーとしては、非常にシンプルですが、気付かされることが沢山含まれている映画だと感じました。
・困難な目標に立ち向かう際のモチベーションの重要性
・ビジョンを共有することの大切さ
・チームにおけるキャプテン、国家におけるリーダーの役割
・チームワーク、カバーリングの効果
・・・・等々です
ある程度は、気を引き締めて、観ていたのですが、最後は、映画に寄り切られてしまったという感じです。(イーストウッド監督、快作です^^)
今、企業も国家も、南アフリカ程ではありませんが、新しいリーダーを欲しています。そのリーダーは、新しい未来とはどういう未来なのか、それを如何に作っていくのか、どのような形でメンバーや国民に示していくのか、それができるリーダーでなければなりません。
このコラムの最後に、マンデラ氏の27年間の獄中生活を支えた詩を紹介します。
インビクタス(ウィリアム・アーネスト・ヘンリー著)
私を覆う漆黒の闇
鉄格子にひそむ奈落の闇
私は あらゆる神に感謝する
我が魂が征服されぬことを
無惨な状況においてさえ
私は ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ 血を流しても
決して屈服しない
激しい怒りと涙の彼方に
恐ろしい死が浮かび上がる
だが 長きにわたる 脅しを受けてなお
私は何ひとつ 恐れはしない
門が いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私が我が運命の支配者
私が我が魂の指揮官なのだ
特に、最後の2行、(英文では)
I am the master of my fate. I am the captain of my soul.
私が我が運命の支配者 (我が運命を決めるのは我なり)
私が我が魂の指揮官なのだ (我が魂を制するは我なり)
が映画の中でも、繰り返し、述べられています。