Column コラム
2013-2-12

リーダーとしての資質。
いつの時代、どのような環境にあっても難しいテーマであり、企業や組織にとって重要な課題であることに変わりない。

今日から3日間、ある企業でリーダーとしての資質を観る研修を実施している。今回2回目となるが、どのような結果となるのか期待と不安が混ざった状況である。当方としては、研修を受託し実施する側ではあるが、まずは今回のメンバーにとって有意義な研修になることを期待している。

リーダーの資質という点で、人間力とスキルに分けて考えてみたい。
ここで言う人間力とは、その人が持つ価値観や人としての立ち振る舞い等を指すと考えてほしい。

一般的に、「人間力」は教えて身に付くという性格のものではなく、自から気付いて見に付けていくものである。昨今、企業では人間力の研修ニーズが高まっているが、そもそも1日や2日間程度の研修で人間力が身に付くようなら、その研修で身に付いた人間力自体が危なっかしいレベルと考えた方がいい。

グローバル人材の育成が昨今の流行りではあるが、このグローバル人材もベースには人間力がないと失敗することが多いようだ。グローバルな視点からの人間力とは、「日本人」としての価値観や有り様という所だろうか。それをないがしろにして、グローバル人材の育成やスキルの修得に走っても、人材としては心もとない。

一方、「スキル」の部分はどうだろうか。
身に付けておくべきスキルは「ロジック」になる。
ロジックは万国共通の考え方であり、どういう国のどういう課題に直面したとしても、必要となるスキルである。このロジックをしっかり身に付けていないと、リーダーと呼ばれる年齢になった時に、リーダーとしての能力と成果を発揮することができない。

最近のグローバル化の傾向から、日本でも小学校教育から「英語学習」がカリキュラムの中に取り入れられるようであるが、それ以前に母国語で「ロジック」をしっかり修得するべきである。英語教育はその後でも遅いということはない。ロジックこそ万国共通の言語であることを認識して望むべきである。

このロジックを若い年齢からしっかり学び、それを日常の課題の中で活用していくことで経験値が高め、実践的に活用していく流れが望ましい。

グローバル人材と同じく、リーダーとは一朝一夕にはならず、ということである。