2010.6.3
人事を離れてから久々に考える『コンピテンシー』という言葉。今は人事の世界でも、以前程、コンピテンシーという用語も使われていません。私が人事にいる時の90年代から00年代にかけての何年間の間は、右を向いても左を見てもコンピテンシーという時期がありました。まさに、コンピテンシー≒万能薬だと思われた時代です。
どうして今、コンピテンシーを思い出したかというと・・・MLBの記事を見たのがキッカケです。MLBの日本人選手としては松井選手や福留選手、イチロー選手がいます。このMLBの選手のレベルをコンピテンシーで表現したら、わかりやすいし面白いだろうな、と考えたからです。
まず、コンピテンシーレベルのイメージの定義です。
レベル1:レベル2にも満たない断片的行動や、その行動が周囲に問題を
引き起こしているようなレベル
レベル2:誰かから言われたから行動したなど、受動的な行動をとっている
レベル(受動行動)
レベル3:通常、そのような状況になっとときには確実に行うべきことを
その通り自主的に行っているレベル(能動行動)
レベル4:状況に対応するのではなく、自ら成果を出そうとする意思と独自の
工夫によって状況そのものを変えるようなアプローチを行っている
レベル(創造行動)
レベル5:レベル4の行動を誰も考えつかないようなレベルで行っているレベル
という感じで定義しておきます。(ちなみに、この定義は某有名コンサルタントの定義です)
これを、日本人MLBの選手に例えると、
レベル1:練習ではできるが、実際の試合では思ったように実力を発揮
できないレベル
レベル2:監督から指示されたことは理解し、試合でも発揮できるレベル
レベル3:監督に指示される訳ではなく、その場の状況に合わせた動きを
自主的に確実に行うことができるレベル
レベル4:状況に対応するのではなく、チャンスを作り出すための意思と
発想を持ち、試合の状況を変えることができるレベル
レベル5:レベル4の行動を走・攻・守のどの場面においても行っている
レベル
という感じになるのではないでしょうか?人事の世界での表現だけだとわかりにくいことが、実際のMLBの選手に置き直して考えてみると、わかりやすいですね。
プロと呼ばれる選手は、最低でもレベル3以上、イチローにいたっては、レベル5当りになってくる感じです。
人事の世界でも、それぞれのレベルに相当するモデルがいることで、実際の評価にも役立てることができそうです。