3月は別れと出会いの繰返しです。
いろいろな場所や年代で別れがあり、また出会いがある季節です。
今、お世話になっている顧問先でも沢山の別れがあり、また新入社員が入ってきて、新しい出会いが生まれようとしています。
この顧問先と契約して、早、8年目となりますが、当初のメンバーが次第にいなくなり、新しいメンバーが入って、当時とはかなり様変わりしています。
この7年間でいなくなった社員も、皆、悩みながら次のステップに進んでいます。
年功序列と共に終身雇用が崩れ、転職市場が活況を呈すようになった環境とは言え、やはり、転職することは一つの決心だと言えます。
学生時代に描いた会社に入社した人もいたでしょう、意に反して描いた会社に入社できずに今の会社で働いていた人もいるでしょう、また、学生時代はあまりイメージが描けずに、とりあえず今の会社に入社した人もいたと思います。そういう学生も、実社会の中で2年、3年と経験を重ねることで成長してきた筈です。
経験を重ねる中で、自分の進みたい方向や適性が見えてきて、そのために転職をすべきかすべきでないかと悩み、考え始めます。転職か、留まるのかのどちらが正しいかはあまり重要ではありません。自分で考えて決めるという行為が重要となります。その考えて決めることこそが自分が成長できた証だと言ってもいいと思います。
今月、以前から親しくしていた会社の人事担当の部長が定年を迎えました。
今週、数人でその人のために送別会を開きました。その人は、ある年齢になって、事業譲渡があった関係で勤務する会社の社名は変わってしまいましたが、入社から退職まで一つの会社に勤務できた幸せな人だと思います。
しかし、その人とお酒を飲みながら考えてみました。
私たちの世代は入社して仕事に疑問を持ちながらも、一つの会社に勤務することが唯一の方法のように考えさせられ、長い期間務めることが本来、望ましい姿と教えられてきました。長い期間のかけて、うまくバランスが取れるように保証されているからと言われてもきました。
しかし、反面、自らの成長を実感する大きな機会を逃してきたというのも事実です。
今の時代には、私たちが言われてきたような保証はありません。
その保証がないことを前提に自分で判断していく必要があるのです。
私たちにできることは、若い人が在籍する2~3年間の中で、これからの長いビジネスライフの中で活用できる経験値を伝えていくことです。
若者の転職とは・・・ 私たちが自らの経験値をうまく伝えられた証、と言えるかも知れません。