Column コラム
2011-09-23

もしも、ギリシャの国民が全員、日本人だったら・・・(略して、「もしギリ」)

他人事のようですが、ヨーロッパが大変になっています。(内心、心配しています。ヨーロッパの金融危機が、結局は景気変動要因となってアジアや日本に影響を与えることになりますので)

何が大変か、ご存じの通り『ギリシャ問題』です。
この問題は1年以上も前から問題視されていますが、その解決策は繰り延べしたまま、今日に至っています。1年前には、PIGGS問題と表現されていましたが、最近はその中でも、「ギリシャ問題」が最もフォーカスされています。

22日の新聞だったと思いますが、こういう記事は載っていました。
『ギリシャ、財形削減策に抗議して、国民が大規模ストを決行!』という内容です。
今回の財政問題を沈静化するためには、公務員の人数、経費を削減、更に増税を実施することが必要で、その財政削減策の実現を条件に、ユーロ圏諸国も金融支援に賛成することができるというものなのです。

その削減策にギリシャ国民は不満があるのでしょう。
公務員を中心として、来月、ストを決行するということのようです。
自分の国の財政が崩壊するかしないかの瀬戸際で、自分に関係する経費を削減するのは反対!と言っているのです。明日には国がなくなり、自分の職がなくなるかも知れないという事態にも関わらずです。

この状況は他のユーロ圏諸国の人から見ると、どのように映るのでしょう?
「どうして、あんなわがままな国や国民のために、支援しなければいけないんだ?」と普通に思うはずです。そのため、支援に対する積極的な発言がでたり、消極的な発言が出たりで、見解が統一される雰囲気ではありません。

では、もし、このギリシャ国民を日本人に入れ替えてみればどうでしょう?
少なくとも国民の足並みは揃うと思います。
国の存亡のため、
ユーロ圏諸国のため、
みんなのため
に人件費の削減策や税金の増税策を検討し、実現していくと思います。

東日本大震災発生時の対応を見ても、それは想像できます。困難な時には皆で立ち向かっていく意識というのは素晴らしいものがあります。
また、皆で対応することで問題解決の早期実現が可能となり、そのためのいろいろな考えが出てくると思います。

本当にストをやるのかは、冷静なギリシャ国民の判断を待つことになります。