Column コラム
2011-09-15

最近、以前、勤務していた会社を訪問することがあった。

ちなみに勤務していた会社は、以前は国内事業が殆どで、海外事業の規模はそれ程でもないというかなりドメスティックな企業であった。
人事部門との打合せだったが、最近、その部門に今年入社の新人が配属されていた。
間接部門の人員はどこの会社も最少人員で業務を遂行していることもあり、新人の配属は珍しいなぁと思いながら、紹介を受けることになった。

紹介されたのは配属された新人2名の内の1名。出身は中国・北京。
後で聞いた話だが、北京の大学を卒業して北大の大学院に学び、その大学院を卒業して、今年の春に新卒で採用されたそうである。

日本語と英語を話すことができる。優秀な学生である。
別な学生から最近の就活の状況を聞いていたので、
中国・韓国出身の学生が優秀であること・・・
アメリカに留学するほどではないが、そこそこのレベルの学生は日本の大学に学び、そのまま日本の企業に就職をする傾向があること・・・ 
等々から、さして驚くほどのことではないように思えるが、以前、勤務していた頃と比べると、大きく変わってきたなぁという印象を強くした次第。

日本国内の事業の伸びが期待できないなか、企業として将来のアジア市場の拡大を考えると、どうしても外国人の力を取り入れていくしなかないというのが実情である。
特に、これから消費市場の熟成を迎える中国及び東南アジアを初めとするエリアには早急に人材を投入していく必要あるのだろう。

日本人社員を教育して、現地の業務の経験を通じてグローバル社員の育成を図るといったやり方は、うまく行く場合もあるし、そうでない場合も発生する。
それ以上に、海外勤務経験者が少ないことにより、特定の人に海外勤務が集中してしまうといった弊害も発生していた。その解消の対応をあるのだろう。

今後、暫くはこの傾向は強まってくるであろうし、全ての企業にこの傾向は現れてくる筈である。
環境の変化が、人材のグローバル化を否応なく進めつつあるということを強く感じた出来事だった。