Column コラム
2012-5-30

今日のスポーツニュースから-開幕から所属チームが決まらず、メジャープレイヤーとしてのキャリアもどうなるのかと思われていた「松井 秀喜」が見事に復活しました。

つい先日、レイズへの昇格を果たした松井秀喜外野手が29日のホワイトソックス戦に「6番・左翼」で出場しました。ただ出場するだけではなく、この今季メジャーの初出場の試合で、見事、4回に先制2ランを打ちました。松井選手にとって、約2カ月遅れで始まったメジャー10年目のシーズンがスタートした瞬間です。

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メジャー昇格後、すぐにホームランを打ったことも素晴らしいのですが、それ以上に、松井選手のプロとしての意識の高さを感じさせる記事がスポーツニュースに掲載されていました。それは、次のような内容です。

 -前夜、3Aの試合後に昇格を告げられ、この日の朝にインディアナポリス
  を出発。飛行機の遅延で場入りが遅れ、練習はほとんどできなかった。
  それでもマドン監督から出場の可否を問われ、「アイム・レディ(準備は
  できている)」ときっぱり。言葉通り、第2打席でいきなり本塁打を放ち
  勝負強さを発揮した。-

という内容です。「アイム・レディ」・・・監督との短いやり取りの中に、松井選手のプロとしての意識の高さと強い決意が感じられる言葉だと思います。確かに、お金を貰って野球をやっているから当然と言えば当然ですが、今期の松井選手の置かれている状態の中で、高い意識を持ち続けているということは至難の業とも言えるのでないでしょうか。

怪我や年齢からくる衰えもあり、もしかしてメジャーに昇格することなく、このまま引退という思いよぎった筈です。事実、松井選手に対しては、「メジャーで終わるのではなく、日本球界に復帰すべき」という意見もあったということです。

そういう喧噪の中で、モチベーションを高く保つことはとても難しいことだと思います。こういう場合、ビジネスの世界で例えると、どうしても投げやりになったり、いい加減な対応になりがちです。
丁度、50歳を過ぎ、昇進も期待できない社員が日々の仕事に対して取り組む姿勢をなくし、お酒や仕事以外のことで気を紛らわせながら定年まで過ごす姿にダブってきます。本来はこうあってはいけないのはわかっているのですが・・・

今日のスポーツニュースの記事を見て、松井選手のこの意識の高さは見習うべき点ではと考えさせられました。