木曜日から金曜日、1泊2日で広島に出張してきました。
出張する際には、余程の近場以外は飛行機を利用する場合が殆どです。
利用する航空会社は、その都度、異なりますが今回はJALを利用。
企業再生が終了して、再上場も果たしたJAL。
企業の風土が変わったと言われてますが、企業内部のことまではわかりません。
でも、本当に変わったのかという疑問はどうしても拭えないと思っていました。
稲盛さんのJAL再生の本を読んでも、こんなに劇的に変わるのかと俄かに信じられず、どうなのかなぁというのが本音です。
そういう想いもあってのJAL利用。
最近、飛行機に乗ってみての印象はパイロットの方もCAの方も、確かに良くなっています。でも、やはり、そんなに簡単に変わらないのではという考えはどうしても抜け切れません。
昨日は、昼間の便ということで、乗客もそれほど多くなく、比較的小型のボーイング737が広島便の機種でした。羽田空港はそれほど乗客が多くない時間の地方便の場合、出発カウンターからバスで駐機場まで移動する場合があります。今回の広島便もそのケースでした。
バスが駐機場に到着した後、バスから降りた乗客はタラップを上って、飛行機の中に入っていきます。混雑している程ではありませんが、やはり一度に狭いタラップを上っていくことはできませんので、バスを後から降りた乗客は自然とタラップの下で待つことになってしまいます。
その乗客の中の後方に、小さな子供2人を連れた若いご夫婦がいました。
多分、家族で広島に旅行に行くのか、或いは東京に遊びに来て、これから広島に帰るのか、いずれかだと思います。
待っている間に、お父さんが飛行機をバックに写真を撮ろうとしていました。お子さんのうち1人はまだ小さく、お母さんと交代で抱きかかえながらのスナップ写真です。当然、家族全員で映ることはできません。
そんな光景を取りとめなく観ている時に、その家族に声を掛ける人が居ました。
他の乗客の方ではありません。
恐らく地上整備の方だと思います。ヘルメットを被り、真っ黒に日焼けした男性です。見た目も少しいかつい感じです。その男性のお仕事は、多分、飛行機を安全に離陸できるように準備することが主な仕事だと思います。
その男性が、その家族のお父さんに近づき声を掛けました。
飛行機をバックに記念写真を撮りましょうと声を掛けたのだと思います。真っ黒に日焼けした男性はニコニコしながら写真を撮っていました。
以前のJALならこういう場面はあったのでしょうか?
地上整備の人であれば、安全に離陸できるようにするのが仕事であり、この家族の楽しい旅行の思い出を作るために行動しようなんて考えなかったのではないでしょうか?
自分の仕事の先にいるお客様を意識していなければ、絶対に自分から進んで声を掛けるなんてことはできない筈です。
飛行機に入るまでのちょっとした時間ですが、JALが変わったことを証明する光景を見ることができた思いです。