Column コラム
2012-1-2

最近よく聞くフレーズに「年末の感じがしない」とか「お正月の感じがしない」という言い方があります。

何気なく使っているこのフレーズを考えてみました。
問題は「...感じ」という部分です。この「感じ」というのは個人的感覚に依るところが多いと思います。この個人的感覚というのは、いつの頃のどういう感覚を指して比較しているのでしょうか?

個人的な意見ですが、10歳頃までの年末年始の体験を元に記憶した感覚ではないでしょうか。

10歳頃までの年末年始はクリスマス、冬休み、お正月、お年玉等々大脳皮質に記憶させるようなイベントが沢山あります。この沢山のイベントを心待ちにした記憶といのは、恐らく強烈なものだと思います。クリスマスから冬休みと子供にとっては年間の大きなイベントであったことは、誰にとっても事実であり、この頃の記憶が感覚となって大人になっても残っているのではないかと考えた訳です。

確かに気温が低いとか雪が降らないとか...はありますが、実際に体感する季節や気候よりも、この記憶に依るところが多いのではないでしょうか。

そう考えると、大人になるに従って、小さい頃に持っていた感性がなくなってきていることになります。単に、「...感じ」がなくなるのは季節や気候のせいではなく、感性や感動することが少なくなってきているということであり、嬉しいことではないのかもしれません。

感性...目まぐるしく変わる時代には、この感性がとても重要であることを考えると、大人になっても無くさないように大切にしたいものです。