Column コラム
2011-12-20

今、顧問先の企業の社員に対して、営業としての「聴く力」勉強会を行っている。

全部で3回の勉強会であるが、濃い内容を短い時間の中で伝え、理解してもらうことの難しさをつくづく感じている。朝の45分を利用した勉強会であり、3回に分割されていることで1回の時間にそんなに沢山の内容を話すことができない。より理解をしてもらうための事例も、限られた場合になってくる。

既に、1回が終了して明日は2回目だが、果たして、どの程度理解してくれているのか、内心は「(理解できなくても)仕方ないかぁ・・」と思い始めていた。

そういうことを行っている中で、実は、昨日、ある企業を研修の話で訪問した。
その企業は、以前、自分が属していた企業グループの1社であり、業容を拡大に伴い社員数も増加していた。
経営トップも、拡大する事業に対応するためには「人材の育成」が急務であると宣言しており、その気持ちの現れとして、新たに研修・宿泊等が可能な研修棟を建設した程である。

気付かされたのは、その研修所の応接で訪問相手を待っていた時に見たパンフレットである。
そのパンフレットには、こう書かれていた。

   The mediocre teacher tells.
   The good teacher explains.
   The superior teacher demonstrates.
   The great teacher inspires.

   凡庸な教師は指示をする。
   良い教師は説明をする。
   優れた教師は範となる。
   偉大な教師は内なる心に火をつける。

どういう職位の人であれ、短時間であれ長時間であっても、人に教える立場に立つ人なら、この言葉を忘れてはならないであろう。
短時間で話す場合なら、尚更である。短時間だから、偉大な教師になれないと決めつけるのではなく、短時間だからこそ、どうやって伝えてあげればいいのか、真剣に考えてあげてこそ、その時間が生きてくるのである。
いい時にいい言葉に出会った。この言葉を肝に銘じて、明日に臨んで行こうと思う。